久しぶりの温泉
先日、久しぶりに温泉に一泊した。といっても遠出ではなく、家から1時間もすれば到着する、県内の小さな一軒宿である。ちょうど寒波が来ており、雪道が心配されたが、それ程山奥ではなかったこともあり、予定時刻に無事に宿に着くことが出来た。ただ雪の量は、山奥ではないにしろ、さすがに家付近とは比較するべきもなく多かった。屋根の上や、駐車場の車に積もった雪が、ここが山沿いであることを感じさせてくれた。

旅館の中は入口すぐに玄関兼フロントとなっており、その場でチェックインが行われた。その後部屋に案内されたが、部屋数は2階合わせて10部屋程度のようだ。お風呂に近く、二間続きの良い部屋に案内された。後で気づいたことだが、当日は自分達とほか1組しか宿泊客がいなかったらしい。旅館の人には厳しい話かもしれないが、宿泊客としては良い日に来たな、と思ってしまった。
早速、お風呂にはいる。内湯と露天風呂があり、先に内湯に向かう。旅館のサイズに見合った、こじんまりとした、落ち着きのある浴室。温泉の温度は思ったほど高くはなかった。しばらく入っていると、じんわりと体が温まっていくのを感じる。ほかに誰もいないこともあり、長時間浸かってしまった。露天風呂にも入りに行くが、行くまでの道がわずかに除雪されていただけの状態で、行くだけで足元が濡れてしまった。雪景色はきれいだが、何となく落ち着かない状態。もう少し天候が違っていれば、もっと楽しめたのかもしれない。

結局、内風呂にはその後朝まで4回も入ってしまった。あまり長湯もせず、複数回入ることもしない私にしては珍しいことをしたと思う。部屋でも座椅子があり、ゆったりとさせてもらった。久しぶりにリフレッシュ体験ができて有意義な1日を過ごすことが出来た。また行きたい宿であった。以前は大きめの温泉旅館に行き、広い館内を回って歩いたり、バイキング形式の選択の多い料理に喜んでいた。最近は専ら小さい宿でのんびり過ごすことに楽しみを感じている。自分でも不思議な、この興味の変化にしばらく付き合ってみようと思う。